
今回は前立腺肥大症の検査と治療と日常生活気をつけることをお話します。
前立腺肥大症を疑ってクリニックに来診していただいた場合、以下の検査を行なうことになります。



正常は時間もかからず勢いをいいのですが、前立腺肥大症の場合勢いが悪く、だらだらと時間もかかります。
以上の結果を見てどのような治療が望ましいか、患者さんと相談し決定します。
1)薬による治療
薬の治療は前立腺の筋肉をリラックスさせる“α1遮断剤”と前立腺を小さくする“抗男性ホルモン剤”があります。
“α1遮断剤”は、現在前立腺肥大症に最も使われている薬で前立腺の筋肉をリラックスさせ、尿のでを良くし、また膀胱に対する負担を軽減します。比較的即効性があり、内服後約2−4週間にて効果が出てきます。しかし、薬を中止すると前立腺は元の状態に戻り症状を再出現します。副作用として血圧が下がったり、めまい・ふらつきが起こることがあります。

“抗男性ホルモン剤”は前立腺を小さくする薬です。以前は最初によく使われていましたが、前立腺が小さくなり症状が改善するのは半年ぐらいと比較的時間がかかります。また、男性機能を低下させること、一部前立腺がんの発見の妨げになることがあり、使用には患者さんとの話し合いが必要です。

その他に漢方薬や植物製剤がありますが、軽症の前立腺肥大症に使われます。
2)手術による治療
“手術”には大きく分けて“内視鏡手術(TUR-P)”と“開腹手術”に分かれます。前立腺は通常みかんのような構造をしています。(皮;外腺・実;内腺)前立腺肥大症はこのうち内腺が大きくなる病気なのでこの内腺を切除するのが手術の原則です。
“内視鏡手術(TUR-P)”は麻酔下、尿道より電気メスを挿入し肥大した前立腺(内腺)を内側より削り取り、トンネルを作ってやる方法です。手術時間は大体1-2時間です。入院は手術後だいたい1−2週間で、効果もすぐに実感できます。しかし、大きい前立腺では限界があります。

開腹手術は麻酔下お腹をきり、前立腺まで到達し、前立腺の内腺をくりぬく手術です。手術時間は約1-2時間です。比較的出血しますので最近では自分の血をとっておき(自己血貯血)手術にのぞみます。体に対する負担は内視鏡手術より大きいですが、効果は確実で大きい前立腺にも対応できます。入院期間は手術後約2週間と内視鏡手術よりは長くなります。

その他の治療として、温熱療法・レーザー治療・尿道内ステント留置などがあります。
どのような治療を選ぶかは前立腺の大きさはもちろん、体力・年齢かつ患者さんの希望などを考慮し決定します。当クリニックでは手術は行なっておりませんので、登録施設(大原病院・福島赤十字病院・公立藤田病院・福島県立医大など)を紹介させていただきます。

次回は過活動膀胱について紹介します。
泌尿器科 内科 福島県 伊達市 保原町
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